隠花生物とは隠花植物から造った言葉です。
隠花植物という言葉は花が隠れている植物という意味でシダ植物やコケ植物、菌類などを指し、花をつけないという理由で以前は”下等植物”とも呼ばれていたそうです。
旧態然とした価値観での評価や、表立った花をもつ人が称賛される世の中で、目には見えない、見えづらい花をもつ人は花を隠した隠花生物とも呼べると思い、この曲を作りました。

この曲は2019.5/16 ～ 5/27に gallery hydrangea にて催された人形作家 RENbear さんの個展をきっかけに展内音楽として製作した43分を超える長編曲。
曲が主役ではなく、作品の背景とするため、穏やかな展開と静かな音調で、眼の前の作品とともに菌糸を伸ばすように空間を支配する。そういった意図の展開で構成しています。
オリジナルモーション様のご協力で作品と個展の様子を元に撮影された下記のPVにも今作をご使用いただいております。

より今作を楽しんでいただくため、ゲームクリエイターnatuさんとともにゲームとCDによる共同企画を行っております。
今作「隠花生物」を元に今作をBGMに使用した退廃ホラーノベルゲームと、それを小説版としてあしらったブックレットを付属するCD。ゲームとして、そしてCDとして、両面で満たし合う共同企画作品としてお楽しみ下さい。

妻が亡くなった。
僕の目の前で飛び降りたのだ。
でも、大丈夫。
生き返らせてみせるから――。
冬虫夏草と生き返りの実験記録の末に起こることとは…。
今作「隠花生物」を元にイメージされた
退廃ホラー短編小説。

下記URLよりゲーム「隠花生物」をプレイ頂けます。
また今作以外にもサイト内にはnatuさんが制作されたゲームも配信されております。是非natuさんの他の作品も併せてお楽しみください。
http://nasunatu.webcrow.jp/game/gameinnka.html

今回、このCDを手に取って頂いた方に音楽は勿論、少しでも世界観を楽しんで頂けるようノベルゲーム「隠花生物」の小説版として全20P(表紙含)のブックレットを製作いたしました。世間的な道徳や良識から少しずつ離れていく動きだす人物像、そして物語の展開を通してこの曲と共に楽しんで頂ければ幸いです。